しゆたろの日常

しゆたろの日常についてきままにつぶやきます。創作もします。

小説 黄泉がえる世界

第二十四話

「イヤモニ?つければいい…の?」 「そうです、これで指示班の方と連絡を取り合います」 夜。黄泉人が蘇る。初めてのコンビでの活動。 「シンさんのいうことよく聞いてください、行動するために大切ですから」 「わかった…」 ぴぴ…イヤモニに連絡が入る。 『…

第二十三話

「そういえば、名前を名乗っていませんでしたね!僕の名前は、叶斗(かなと)よろしく!くるみちゃん」 かな…と。なんなんだろう、不安感に襲われる。この人は危険だって、私の感覚が私に言っているような気がする。初めて会った時から、震えている。怯えてい…

第二十二話

「そこから私とくるみちゃんの行動班コンビが誕生したの!」 「それがどうなって男が現れるんです?」 「ここまでは暗かったくるみちゃんのお話。そして、ここからは例の男の話ね!」 くるみと梓のコンビが定着して来たころ、梓が足を怪我してしまい、歩くこ…

第二十一話

少女は早起きだった。梓が食事の準備をしようとしたら、キッチンから水の流れる音がした。「誰かいるの?」と言いながら、キッチンに入った。すると、少女がいたのだ。まだ、時刻は午前4時半過ぎだった。「ご、めんなさい。のどが乾いて…」少女の手にはコッ…

第二十話

俺がどこの誰かなんて、この人達は知らない。だからこそ、俺が自分で思い出さなきゃいけないんだ!なんで、俺は思い出せない。どうしてだ。いきなり無言になり始めたので、この空気に耐えかねた、みどりは「きょ、今日のさ!作戦とか考えないのかな??」「…

第十九話

「ごっめーん!お弁当作ってたら遅くなっちゃった!」みどりがお弁当を両手にもって、走ってきていた。息を切らしているのか、ぜーはーしている。「あー、もう食べ終わっちゃったぁ?!」「ああ。とっくにな。寝坊だろう、どうせ」「ううーそうなんだよー。…

第十八話

「今日は二人、蘇ります」そう今日の朝の会議でシンは言った。二人、いつもは蘇る人数は1人だった。少なくとも、俺がこの組織に入ってからは1人だけだった。今回、俺は初めて複数の黄泉人を相手にするのだ。すこし緊張してきた。落ち着くために、周りのみん…

第十七話

ーガルルルルル…「ほら、また唸ってる。もう支配されちゃったようですね」犬は唸りながら、檻に体をぶつける。外に出せと言わんばかりに抵抗する。「この子をあなたは飼えるのですか?誰にも迷惑かけずに」「チャイ、私のこと覚えているでしょ!さっきまでは…

第十六話

「被害が出たぞ!」隊長が部屋に入ってきた。まだくるみと同じあの部屋に居た。もう完全復活!まだ頭の傷は塞がってはないが。動くには支障はない。「被害って、黄泉犬のっすか!」うなずく隊長。とうとう恐れていた事態になってしまったのか。今は早朝、ま…

第十五話

私のばか、ばかばかばかばか。自分の苛立ちをあの人にぶつけてどうするの。後で謝らなきゃ。謝る、どうやって?気まずい。顔合わせられない。こんな事になったのは誰のせい?……。ー私だ… 朝になったら、大分落ち着いてきた。やっぱり、チャイだ。チャイが帰…

第十四話

そう俺が言うと、周りがしんと静かになって緊張感がはりつめてきた。「あの会社の土地、前は確か動物病院だったと思います」「そうなのか!そしたら卓斗くんの推理が正しいな。としたら、これは大変なことだ!」「そういえば、その黄泉犬どこにいったんでし…

第十三話 導き出されたもの

「い、犬?」眉間にしわを寄せて、オウム返しする梓。「人じゃなかったってこと!?」「…はい」「そっか、私たちいつも黄泉人って呼んでて、勝手に人だと仮定してたのね…蘇るのは、人だけじゃない」梓は自分の考えを改めていた。それだけでなく、表情の中に…

第十二話 見たもの

目を開けると、そこはなじみのある部屋の天井が見えた。体が鉛のように重たくて、動く気になれない。俺は何をしていたんだっけ。確か…満月の日だったから、黄泉人の情報をシンから聞いて、そして…夜、確かめに○●会社にいって、予知どおりの柱に行ったら… 思…

第十一話 危険

―そして夜「大丈夫かな、シン」卓斗がつぶやく。「そうですね。私、あんなシンさん初めて見たんです」初めてということは、今までより手ごわいやつなんだと察した。耳に付けたイヤモニから隊長の声が聞こえる。『そこの柱付近だ、誰かいたりするか?』「いや…

第十話 また満月…

気がつけばまた満月…。ということは、今日もどこかで誰かが蘇ったってこと。今日は、自然と目が覚めた。一番乗りの食堂。二番目に来たくるみは驚いてこう言った。「はや…」その言葉に得意げに鼻をこする俺。いつもこいつが一番なんだろう。それが抜かされて…

第九話 一夜明けた日常

「…きてください、卓斗さん」ん…誰かの声がする。来てください?どこにだ。「起きてください、卓斗さん!」はっ!っと声を上げながら、枕のなかに押し込んでた顔をガバっとあげた。時間は、8と12に針を刺してる。つまり8時だ。「ち、遅刻だ!!」卓斗は…

第八話 裁きの終結

バンッ!鍵穴に見事に的中させ、扉は俺が勢いよく開けた。ガラッと鳴りそのあとに俺たちの足音が続く。くるみが拳銃を構えていった。「動かないで!!」その声は、俺をも驚かせるような迫力だった。黄泉人の男の手が止まった。子供の首にナイフが刺さろうと…

第七話 初めての裁き

あれから10分も外で待たされていた。家族に説明してるなら、どれだけ信じてもらえてないんだろう。最初入ったら、驚きの声を上げるのが普通だが、家族の声が全く聞こえない。やっぱり、あのおじさん怪しい。―ガラララララ・・・やっと説明が終わったのかわ…

第六話 初めての仕事

第六話 初めての仕事 今日は俺は生き返った。ということはこの世界で他にも生き返った人がいるということだ。シンは、その黄泉人を察知することができる。そしてこの組織に受け入れられてからすぐに俺の初めての仕事が始まった。 耳には指示班からの指示を聞…

第五話 行動班に任命!?

こ、行動班として働けだと・・・?あまりにも突然の展開に、言葉を失った卓斗。「い、いままで、行動班はずっと一人で?」「いや、もう一人いたのだが、ちょっとやめてしまってね」さっきまで冷たかった手が、日の光のおかげで温まってきた。「もし、いやだ…

第四話 黄泉がえりという組織

「待っていたよ。卓斗君」卓斗・・それが俺の名前…「あの、ここは・・」なんで緊張してるのかわかんないけどかすれた声が出た。ちょっと沈黙があった。ここは・・っていったが、そのあとの言葉が出ず沈黙になったのだった。その間に、部下らしき二人の姿が、…

第三話

何を言い出そうか迷って、唇が震えていた。しかし、何とか抑えつつ、冷静さを装い、話し始めた。 「私はくるみ、ここ黄泉がえりの組織で働いている者です。あなたがお目覚めになるのをお待ちしておりました、上で私以外にも待っている方達がいます。さあ 、…

第二話 蘇る

そして、今くるみは、ツインテールを揺らしながら食事をのせたお盆を持ち、足元に注意しながら階段を下りている。 くるみが、待ちに待った人が今日蘇るのである。その人は、この「黄泉がえり」の組織の建物の地下に眠っているのだ。でも、心配事があり、最初…

第一話 黄泉がえる世界

今日は、とうとう生き返る。やっと生き返ってくれる。思えば、あれから2年。短いようで、長かった。でも、やっとその苦しみから解放される日が来た。シンさんの言う通りなら、今日は満月で、人が蘇る・・・生き返れるのだ。そして、あの人も・・・。 私は、…