しゆたろの日常

しゆたろの日常についてきままにつぶやきます。創作もします。

小説 黄泉がえる世界

第三十五話 またいつか

くるみの手助けのために、相手の拳銃を打ち落とそうとしたが失敗した卓斗。一か八かで、転がり込んで、くるみの目の前に立ち、護る体制に入る。そこにたどり着いたと同時に、相手は拳銃を発射した。 「卓斗さん‼」 ―バキュィン 今になって卓斗は思い出した。…

第三十四話 あの時と…

帽子をかぶる男は何もしゃべらない。「要求はなんだ?何のためにこんな騒ぎを起こしている」隊長は男に言葉を投げかける。(なんもしゃべらねぇな、いらいらする)卓斗は不満を募らせていた。しゃべらずにただ拳銃だけ構える姿が奇妙だった。「おい…何か言え…

第三十三話 追ったその先に

「黄泉がえりの皆さん、お待ちしてました!他の事件の捜査で人員が足りなくて…依頼してしまいました」「現場はここか?」「はい、銃声が聞こえてガラスが割れたそうです」ガラスはヒビ割れていた。家のガラスだが、住民に被害がなかったのが救いだ。「銃を撃…

第三十二話 新たなる事件

すんなり眠ることができた卓斗は、すっきりした朝を迎えた。 (昨日のように頭はズキズキしないが、治ったのだろうか) 部屋を出るとすぐにリビングなので、もう起きている父に会う。 「おはよう、頭は大丈夫か?」 「うん、大丈夫。心配してくれてありがと…

第三十一話 まだかけている記憶

「一番風呂ありがとう、気持ちよかったよ」 ほかほかと蒸気を出して、お風呂から上がってきた。 「よかったわ!ご飯はもうちょっと待っててね、先にお父さん入ってくれば?」 「うー、今いいとこ。これ見終わったら行く」 久々のテレビにくぎ付けな、父だっ…

第三十話 我が家

荷物をまとめた俺は 自分の住んでいた家にたどり着いた。 みどりさん家に本当に近かった。 自分の家をまじまじと見る。 うっすらと記憶がよみがえり始めた。 記憶上よりも壁の色が黒ずんでいるけど、それだけこの記憶より年月が経ったのだろうか。 よく、壁…

第二十九話 記憶の欠片

「ここ、卓斗を託したときに来た以来だわ」 「そうだったんだ、先に俺が死んでお前にすべて任せてしまったな」 「今更いいわよ、あの時はもう死ぬって思って何もかも投げ出したくなっちゃった」 「…」 俺はこの二人を残して、なんで死んだんだろう。 でも、…

第二十八話 卓斗の家族

どこにいるんだ、くるみ…! 「暗いからここらへん危なそうね、心配だわその子」 「俺が悪いんだ、二人でいれば安全だと思って目を離した」 「大丈夫よ、卓斗。きっと見つかる、そう強く願うの、必ず叶うから」 母の言葉が胸に突き刺さる。親ってなんでこん…

第二十七話 見失った…!?

「いた!」 ―にゃぁお 「…」 なんだ猫か… 「じゃなくて!どこだ?」 また周りを見渡す。 人の気配、感じないな。まるで俺だけ取り残されたような。 俺だけ…? あれ?そういえば 「くるみがいない!?」 しまった、二人でいれば安全だと気を抜いていた。 「隊…

第二十六話 緊張と不安と

ターゲットが蘇る1時間前。 緊張を和らげるため、腹が減っては戦はできぬため。 みどりさんが持ってきてくれたお弁当をみんなで食べる。 「私はご飯を作ってあげられることしかできないから」 そういうみどりさんだが、充分だ。これから動き出すためには食…

二十五話  能力者

叶斗も、能力者だと…!? そして、その能力が人の心を操るもの? 「!?確かに今私の本当の気持ちじゃなかった…シンに言われなかったら、同意していたかも」 「隊長、もくるみさん…も、もう…操られている」 そうか、だから意見が変わったんだ… 「邪魔しない…

第二十四話 僕のやりたかった仕事…

「イヤモニ?つければいい…の?」 「そうです、これで指示班の方と連絡を取り合います」 夜。黄泉人が蘇る。初めてのコンビでの活動。 「シンさんのいうことよく聞いてください、行動するために大切ですから」 「わかった…」 ぴぴ…イヤモニに連絡が入る。 『…

第二十三話 黄泉人:叶斗

「そういえば、名前を名乗っていませんでしたね!僕の名前は、叶斗(かなと)よろしく!くるみちゃん」 かな…と。なんなんだろう、不安感に襲われる。この人は危険だって、私の感覚が私に言っているような気がする。初めて会った時から、震えている。怯えてい…

第二十二話  例の男の話

「そこから私とくるみちゃんの行動班コンビが誕生したの!」 「それがどうなって男が現れるんです?」 「ここまでは暗かったくるみちゃんのお話。そして、ここからは例の男の話ね!」 くるみと梓のコンビが定着して来たころ、梓が足を怪我してしまい、歩くこ…

第二十一話 旧行動班コンビ

少女は早起きだった。梓が食事の準備をしようとしたら、キッチンから水の流れる音がした。「誰かいるの?」と言いながら、キッチンに入った。すると、少女がいたのだ。まだ、時刻は午前4時半過ぎだった。「ご、めんなさい。のどが乾いて…」少女の手にはコッ…

第二十話 ちょっと昔話

俺がどこの誰かなんて、この人達は知らない。だからこそ、俺が自分で思い出さなきゃいけないんだ!なんで、俺は思い出せない。どうしてだ。いきなり無言になり始めたので、この空気に耐えかねた、みどりは「きょ、今日のさ!作戦とか考えないのかな??」「…

第十九話 仕事前の休息

「ごっめーん!お弁当作ってたら遅くなっちゃった!」みどりがお弁当を両手にもって、走ってきていた。息を切らしているのか、ぜーはーしている。「あー、もう食べ終わっちゃったぁ?!」「ああ。とっくにな。寝坊だろう、どうせ」「ううーそうなんだよー。…

第十八話 二人の黄泉人

「今日は二人、蘇ります」そう今日の朝の会議でシンは言った。二人、いつもは蘇る人数は1人だった。少なくとも、俺がこの組織に入ってからは1人だけだった。今回、俺は初めて複数の黄泉人を相手にするのだ。すこし緊張してきた。落ち着くために、周りのみん…

第十七話 懐かしい…

ーガルルルルル…「ほら、また唸ってる。もう支配されちゃったようですね」犬は唸りながら、檻に体をぶつける。外に出せと言わんばかりに抵抗する。「この子をあなたは飼えるのですか?誰にも迷惑かけずに」「チャイ、私のこと覚えているでしょ!さっきまでは…

第十六話  狂犬

「被害が出たぞ!」隊長が部屋に入ってきた。まだくるみと同じあの部屋に居た。もう完全復活!まだ頭の傷は塞がってはないが。動くには支障はない。「被害って、黄泉犬のっすか!」うなずく隊長。とうとう恐れていた事態になってしまったのか。今は早朝、ま…

第十五話  私が守る

私のばか、ばかばかばかばか。自分の苛立ちをあの人にぶつけてどうするの。後で謝らなきゃ。謝る、どうやって?気まずい。顔合わせられない。こんな事になったのは誰のせい?……。ー私だ… 朝になったら、大分落ち着いてきた。やっぱり、チャイだ。チャイが帰…

第十四話  黄泉犬

そう俺が言うと、周りがしんと静かになって緊張感がはりつめてきた。「あの会社の土地、前は確か動物病院だったと思います」「そうなのか!そしたら卓斗くんの推理が正しいな。としたら、これは大変なことだ!」「そういえば、その黄泉犬どこにいったんでし…

第十三話 導き出されたもの

「い、犬?」眉間にしわを寄せて、オウム返しする梓。「人じゃなかったってこと!?」「…はい」「そっか、私たちいつも黄泉人って呼んでて、勝手に人だと仮定してたのね…蘇るのは、人だけじゃない」梓は自分の考えを改めていた。それだけでなく、表情の中に…

第十二話 見たもの

目を開けると、そこはなじみのある部屋の天井が見えた。体が鉛のように重たくて、動く気になれない。俺は何をしていたんだっけ。確か…満月の日だったから、黄泉人の情報をシンから聞いて、そして…夜、確かめに○●会社にいって、予知どおりの柱に行ったら… 思…

第十一話 危険

―そして夜「大丈夫かな、シン」卓斗がつぶやく。「そうですね。私、あんなシンさん初めて見たんです」初めてということは、今までより手ごわいやつなんだと察した。耳に付けたイヤモニから隊長の声が聞こえる。『そこの柱付近だ、誰かいたりするか?』「いや…

第十話 また満月…

気がつけばまた満月…。ということは、今日もどこかで誰かが蘇ったってこと。今日は、自然と目が覚めた。一番乗りの食堂。二番目に来たくるみは驚いてこう言った。「はや…」その言葉に得意げに鼻をこする俺。いつもこいつが一番なんだろう。それが抜かされて…

第九話 一夜明けた日常

「…きてください、卓斗さん」ん…誰かの声がする。来てください?どこにだ。「起きてください、卓斗さん!」はっ!っと声を上げながら、枕のなかに押し込んでた顔をガバっとあげた。時間は、8と12に針を刺してる。つまり8時だ。「ち、遅刻だ!!」卓斗は…

第八話 裁きの終結

バンッ!鍵穴に見事に的中させ、扉は俺が勢いよく開けた。ガラッと鳴りそのあとに俺たちの足音が続く。くるみが拳銃を構えていった。「動かないで!!」その声は、俺をも驚かせるような迫力だった。黄泉人の男の手が止まった。子供の首にナイフが刺さろうと…

第七話 初めての裁き

あれから10分も外で待たされていた。家族に説明してるなら、どれだけ信じてもらえてないんだろう。最初入ったら、驚きの声を上げるのが普通だが、家族の声が全く聞こえない。やっぱり、あのおじさん怪しい。―ガラララララ・・・やっと説明が終わったのかわ…

第六話 初めての仕事

第六話 初めての仕事 今日は俺は生き返った。ということはこの世界で他にも生き返った人がいるということだ。シンは、その黄泉人を察知することができる。そしてこの組織に受け入れられてからすぐに俺の初めての仕事が始まった。 耳には指示班からの指示を聞…