しゆたろの日常

しゆたろの日常についてきままにつぶやきます。創作もします。

第十四話

そう俺が言うと、周りがしんと静かになって緊張感がはりつめてきた。
「あの会社の土地、前は確か動物病院だったと思います」
「そうなのか!そしたら卓斗くんの推理が正しいな。としたら、これは大変なことだ!」
「そういえば、その黄泉犬どこにいったんでしょうか!私と隊長がついたときには卓斗くんとくるみちゃんしかいなくて…」
「⁉」
そうだ、あんな凶暴な犬が野放しにされていたら、被害が拡大してしまう!
「なんか、情報きてないんですか!被害の。」
「何も来てないな…」
どうしてだ?俺とくるみを襲うほど暴れていた犬。
もしかして、あれは一時的なものだったのか?驚いて飛び出しただけだとか。

「くぅ〜ん」
犬の鳴き声がする。家の前からかな?
こんな夜明けに犬がいたことはなかった。
迷子の犬かしら。
気になって、ドアをそーっと開ける。
一匹の犬が元気なく、ふせをしていた。
「どうしたの?お腹空いたの?」
近づいていくと、なんか血の匂いがしてきた。
「怪我してるの⁉」
すぐ抱き上げて、お風呂場へ運んだ。
重たい、でも早くしないと死んじゃう!
お風呂場でまずシャワーを浴びせた。
「グルルルルル…ギャワンギャワン‼」
傷口にしみるのか、暴れ始めた。
「じっとしてて!」
無事に洗い終わり、からだを拭く。
そして、傷口を消毒する。また、暴れた。
なんとか鎮めて、包帯やらバンドエイドなどを巻いたり、貼った。
その時、私は見つけた。
見たことあるものを。
「この模様…もしかして!チャイ?」
「くぅ〜ん?」
「私よ!おぼえてないの?みどりだよ」
「ワン!くぅ〜ん」
「お腹空いてたんだった!ごめんね、今買ってくるから!」
でもどうして?あの子は死んだはずなのに…

俺はどうして、犬の騒ぎが起きないのか。と考えながら階段を降りる。
そして、くるみと寝ていたあの部屋に戻ってきた。
がちゃっ
「う〜ん」
「お、おかえりなさい。…?どうかしたんですか」
心配そうに顔を曇らせて聞いてくる。
今までの話をくるみに話した。
「確かに、おかしいですね」
くるみは顎に手を当て、眉間にシワを寄せた。
「車にひかれた、餓死…」
「…なんで、そんなマイナスな考えばっかり」
「他に思いつかなくて」
それからは、無言。
なんでだろうか、今日はくるみと話が続かない。
嫌な雰囲気。しゃべろう、とにかく。えっと、話題話題…
「まだ、頭とか痛いか?」
なんだそれ!?
自分で言っといてなんだが。
「さっきよりは平気です。卓斗さんは?」
…なんだ?違和感を覚えた。
くるみのしゃべり方?いや、いつも敬語だし雰囲気か?いつもより少し冷たいような、そうでもないような。
今日はなんか不思議に感じた。
どうしてだ?俺、頭打ってなんかネジでも外れたのかな。
「俺はもう大丈夫だ!いつも通りまでに回復!」
「すごいですね」
「あぁ、もう明日から仕事復帰できるぜ」
「…」
くるみは、すこし笑って目を閉じた。
…やっぱり変だ。
「くるみ、具合悪いのか?」
「…」
「もう、寝たのか?はやくね?のびたくんかよ」
「ふふ」
「あ~!起きてやがった」
「うるさいです」
「ごめん。って寝た振りしたくるみがいけないんだろ」
「気分悪いんです。静かにしてください、もしくは一人にしてください」
「…ぶっ!もしかして、のびたくんに対してずかちゃんで返してくれ…」
「出てってください」
その声はすごく冷たくて氷のようだった。
俺は急いで、部屋を出た。
やっぱり具合悪かったのか。悪いことしたな。
でも、それだけじゃないように感じたのはなぜだろう。