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しゆたろの日常

しゆたろの日常についてきままにつぶやきます。創作もします。

二十五話

叶斗も、能力者だと…!?

そして、その能力が人の心を操るもの?

「!?確かに今私の本当の気持ちじゃなかった…シンに言われなかったら、同意していたかも」

「隊長、もくるみさん…も、もう…操られている」

そうか、だから意見が変わったんだ…

「邪魔しないでくださいよ…」

黙っていた叶斗が口を開く。

「あと少しだったのに、梓さん…」

吸い込まれそうな瞳…だ、だめ見ちゃだめなんだ!

「シンさん…でしたっけ?あなたも能力者なんですよね、いったいどんな力を持ってるんですか?」

「黄泉人の居場所を把握したり、黄泉人の目線になったり…」

「この組織のためにしか使ってないなんて勿体無い。対価まで払ったんでしょう?自分のために使わないとか僕だったらできないなぁ」

「はいっ!話はここまで、もう正体がバレたんだから、はやくここから出てきなさいよ!!」

「このままどっかいっていいの?あの2人あのままだよ」

その言葉にはっとなる、それはだめだ。

「2人を元に戻してからに決まってるでしょ!?」

「この組織を僕色に染めてあげようと思ったのになぁ、特にシンさんが可哀想だよ」

「なんだと?」

「話しにくくなることをためらわず、組織のために力を得るなんてどうかしてるよ、ここ。なのためにそんなことしてるんだよ」

「…」

「自分のこと大事にしてあげてくださいよ、なーんて悪者が言うセリフじゃないけどね、ははっ」

一旦口を噤んで、真面目な顔になる。

「こんな、組織に入るなんて、うそだよ、嫌いだこんなとこ。断ってくれてどうもありがとう、じゃーね」

そう言うと、走って逃げってった。

「ちょ…待ちなさいよ!隊長とくるみが!!」

「大丈夫だよ、梓…」

「私たちは無事です!帰ってきました!」

その声を聞いて、振り向くと先ほどとは違ういつも通りの2人がいた。

「よかった…」

床へ倒れこむ。

「弱いところをつけ込まれた感じがして、最悪でした…」

苦笑いする、くるみ

「く、くるみちゃん!!怖かったでしょう?」

ほろほろっと、自然にこぼれ落ちた。

「梓さん…心が痛いです、自分が自分じゃなくて、昔の頃に戻されそうで、心が…潰されそうで…辛くて…辛くて…だから」

「もう、何も言わなくていいから。落ち着いて、深呼吸、深呼吸よ」

久しぶりにみたくるみの涙。

 

 

そんな経験してるから、大人びてるんだ。心が強いんだ。

卓斗はくるみの強さを知った。でも、脆さも知った。

「昔話はおーしまい。思い出しちゃったな、もうあんな辛い思いはさせたくない。今回の案件…絶対辛いから、でも負けないから!」

決意をする、梓。俺もしっかりしなきゃな。

「辛いことまで話してくれてありがとうです。」

「例の男、最悪な奴だったということはわかってもらえたから、許さないでしょ?」

「はい!許すまじっす。くるみのパートナーに俺はふさわしくないかもって思ってたけど、そいつよりは少しましなんじゃないかと思います」

そんなことない、立派なパートナーよ。理想で、憧れで、期待で…

きっと、あなたが思い出してくれたらあの子の本当の笑顔が見られる。もう涙なんて見なくて済むんだよ。はやく、だからはやく気づいてあげて…